タイミング法とは?
タイミング法は排卵に合わせて性行為をする方法で、不妊治療におけるもっとも初期段階で試される方法です。
排卵は月に1回しかないため、排卵時期以外に性行為をしても妊娠することは基本的にはありません。
一般的に、排卵時期は、おおよそ排卵日前3日間を指します。この排卵日の数日前に性行為をすることで、妊娠が期待できます。
一方で、医師の本格的なサポートを受けて取り組むタイミング法もあります。
タイミング法を自分で行う場合、毎朝、基礎体温を欠かさず測り、表を作り計測するか、排卵検査薬を使用する必要があります。
基礎体温を測る
基礎体温を知ることで妊娠しやすい時期、排卵日を確認できます。
排卵日を調べるためにまず大切なのは、基礎体温のグラフを2~3ヶ月つけて、自分自身の基礎体温サイクルを知ることです。
ベストな時間帯は朝、起床した時です。毎日、同じ時間に測る必要があります。
測り続けると低温期から高温期に上がる分かれ目のような時期がわかります。
女性の体温は生理周期に合わせて「低温期」と「高温期」を繰り返しています。
低温期から、高温期への移り変わっていく前には、一度低体温の最後にガクッと体温が下がる「最低体温日」があります。
一般的には、最低体温日の前日から高温期になる約4日間(排卵期)に排卵するといわれています。
以前は「最低体温日=排卵日」だといわれていましたが、実際には最低体温日の翌日以降の方が可能性が高くなっています。
排卵検査薬を使う
排卵検査薬は、排卵日の兆候を予測するためのスティック状の検査薬です。生理周期が28日の人の場合、次の生理開始予定日の17日前から使い始め、一般的に、最初に陽性反応が現れた約40時間以内に排卵が起こるといわれています。
排卵検査薬は、尿中に含まれる「LH(黄体形成ホルモン)」に反応します。LHは常に分泌していますが、排卵直前は分泌量が急増し、「LHサージ」と呼ばれる現象が起こります。
LHサージの開始から約40時間、ピークから約16時間で排卵が起こるため、排卵検査薬でLHサージをとらえることで、排卵を予測することができます。
まれに陽性反応があっても時間通りに排卵が起きない場合もあるため、正確にタイミングを測りたいなら基礎体温も併用する方がいいでしょう。
最も妊娠しやすいタイミングとは?
「もっとも妊娠しやすい日=排卵日」と誤解されがちですが、そうではありません。
最も妊娠しやすい時期は、排卵日の前日と前々日といわれています。
この時期にセックスをすることが最も妊娠の確率を高めると考えられており、排卵日と比較してその確率は4倍アップするとも言われています。
その理由として、ひとつは、卵子は排卵されてから6~8時間くらいしか受精可能時間がありません。そして寿命もわずか24時間です。
もうひとつは、精子は射精後、子宮内で4~5日間生存することが可能とされています。しかし、実際に受精可能な期間は射精の5~6時間後から36時間なので、射精直後には受精能力がありません。
そこで、正確には射精後5~6時間後から40時間前後が受精可能枠となります。受精可能な状態になった精子を排卵前に待機させておくことが妊娠率をあげるためには重要なのです。
精子はできるだけ溜めておくことは良くない?
WHO(世界保健機構)では精液検査ガイドラインに際しての禁欲期間を2~7日間にするという記載をしています。(参考文献:Andrology 2013, 2:1)
つまり一週間以上禁欲して精子を溜めることは好ましくないといっています。
なぜかというと、ひとつは、射精しないと新しく精子を作るスペースができないことがいわれていること。
もうひとつは、古い精子から活性酸素が生産されることにより、精子および精子形成細胞にダメージ(DNA損傷)を与えるといわれているからです。
そのため、2~3日に1回は射精することが精液の質を保つためには良いとされています。
タイミング法はどのくらいの期間行うべき?
タイミング法を何回行うかは年齢や希望にもよりますが、一般的には半年が目安です。
なぜなら、不妊因子のないカップルが排卵時期を狙って性行為をした場合、89%の人が半年までに、99%の人が一年までに妊娠したというデータがあるからです。
つまり、年齢にもよりますが、半年で成功しなければ、なんらかの不妊因子がある可能性が高いと考えることができるからです。
半年で結果が出なければ、それ以上回数を重ねるよりも、病院やクリニックの受診を早めにする方が近道だと思います。
まとめ
タイミング法は夫婦のどちらか一方が頑張ってもできない方法です。
妊娠できることが一番うれしいですが、タイミング法の義務化はNGです。
心の健康を一番に考え、夫婦ともに無理のない妊活を進めていきましょう。