体外受精でも精子の運動率は重要？
体外受精は、排卵前に体内から採取した卵子と精子を一緒に培養し、体外で自然に受精をさせるという方法です。
その体外受精において、精子の運動率が低下していると成功は難しいといえます。
運動率が低下していると、卵子の中に入り込む力が弱いため、受精しにくいのです。
そのため、精子の運動率が悪い場合には、体外受精以外の方法を選択することが多いです。
また、体外受精の場合は、卵子一つひとつに精子を媒精していきますが、精子が少ない男性の場合、性染色体異常の確率が上がり、それが子どもに受け継がれ、子どもも男性因子の不妊症のリスクを背負うことになりやすくなるといわれています。
運動率を低下させないための食材や栄養素とは？
・牡蠣
牡蠣に含まれる亜鉛は、元気な精子を増やしたり、ED予防など様々な効果が期待できるため、特に意識したい原料の1つです。
特に、牡蠣は「海のミルク」と呼ばれるほど栄養が豊富で、世界中で滋養強壮の食べ物として親しまれてきました。
例えば、計20種のビタミン・ミネラルはもちろん、18種のアミノ酸やグリコーゲンなどを含んでいます。
・高麗人参
高麗人参は昔から漢方で使われる素材で、滋養強壮・疲労回復などの効果が期待できるため、妊活サプリでも使われています。
男性ホルモンを高めることで、元気な精子を増やす効果が期待できます。
さらに、高麗人参は精力増強に特に高い効果があるため、日頃の疲れがなかなか抜けない男性には特に効果的です。
・マカ
マカはミネラル・ビタミン・アミノ酸が豊富で、特にアミノ酸の1種である「アルギニン」による血行改善や、性欲アップなどが期待できます。
また、男性ホルモンを整える効果もあるため、男性を元気にしたり、妊娠力をアップさせる効果も期待できます。
・ザクロ
ザクロはホルモンバランスを整え、活性酸素を取り除く抗酸化成分がたっぷりと含まれています。
精子は活性酸素によってDNAが損傷するなど質も量も低下するため、ザクロを食べることで精子力の向上も期待できます。
・アルギニン
アルギニンはアミノ酸の一種です。
精力増強や勃起不全の緩和、体力や血流量の増加が期待できます。
・亜鉛
亜鉛は細胞や粘膜・体液を作るために必ず消費されるもので、特に精子を作るためには絶対的に必要な成分です。
精子の原料となる亜鉛を摂取することは精子量を増やす効果以外にも「男性ホルモンの分泌を促進させる」という働きもあるため、多方面から精子量を増やすことが期待できます。
・ビタミンC
ビタミンCには高い抗酸化作用があって、精子にダメージを与える活性酸素を除去する効果が期待できるため意識しましょう。
また、ビタミンCは男性の妊活で大切な「亜鉛」や「葉酸」の吸収を高める働きがあります。
・ビタミンE
ビタミンEも高い抗酸化作用があるため、元気な精子を増やす効果が期待できます。
血行中のコレステロールをへらし血流改善によって、精子を作る働きを高めることが期待できます。
・オメガ3脂肪酸
オメガ3脂肪酸は、血流悪化の原因であるコレステロールをキレイにする働きがあって、ED予防や勃起力の改善への効果が期待できます。
・コエンザイムQ10
コエンザイムQ10は代表的な抗酸化物質で、精子にダメージを与える活性酸素を除去する働きがあるため、男性の妊活に効果的です。
ちなみに、コエンザイムQ10には2種類あるため、選ぶ際は体内で吸収されにくい「酸化型コエンザイムQ10」ではなく、体内で吸収されやすい「還元型コエンザイムQ10」を意識しましょう。
・Lカルニチン
アミノ酸の1種であるLカルニチンは、たくさん摂るとミトコンドリアの働きを活発にすることで精子の質を高める効果が期待できます。
・セレン
セレンは抗酸化酵素をつくる時に欠かせないミネラルで、抗酸化酵素が増えると精子にダメージを与える活性酸素が排出するため、精子の質を高める効果が期待できます。
また、亜鉛と一緒に摂ると、亜鉛の効果を高める働きもあります。
・ソイポリア
ソイポリアは大豆から抽出された成分で、精子をつくる働きをアップさせることで男性の妊活への効果が期待できます。
・シトルリン
シトルリンはアミノ酸の1種で血行を改善する働きがあるため、ED予防や勃起力の改善が期待できます。
疲労回復の効果もあるため、仕事で忙しい人などには意識してほしい成分です。
まとめ
加齢による精子の劣化を防ぐことは難しいですが、多くは環境を見直すことが出来れば、改善は可能です。
質の高い精子を作るために、栄養素を意識した生活を目指しましょう。