冷え性の原因は自律神経の乱れ?
冷えは、血液循環の乱れや滞り、つまり血行不良によって引き起りますが、実はその根本的な原因は、自律神経の乱れと言えます。
寝ている間、24時間休まず、血液の運搬や体温調節などをコントロールし、体の状態を一定に保つ役割を担っているのが自律神経です。
交感神経と副交感神経の2つからなり、そのバランスが保たれることで健康が維持されています。
しかし、不眠、ストレス、栄養不足などによって自律神経のバランスが乱れてしまうと、体のあちこちに悪い影響が出ます。
血流が悪くなり冷えが引き起こるだけでなく、頭痛、めまい、イライラ、動悸、息切れなど、様々な不調をもたらします。
冷え性は温めれば良いのか?
冷え症はとにかく温めると良いと思って、靴下を重ね履きしたり、腹巻やカイロで体の深部を温めたり、半身浴でじっくり体を温めたりする方が多いと思います。
しかし、多くの方の冷え性は治っていません。
なぜ、冷え症が改善できないのかというと、交感神経と副交感神経の切替がうまくいっていないからです。
人は交感神経が優位になるときには血管が収縮し、末端に血流が行き渡らない状態となります。
現代人は交感神経が優位になりすぎて、副交感神経へのスイッチの切替がうまくできなくなっています。
冷え性の改善方法とは?
・腹式呼吸
腹式呼吸には、自律神経のバランスを整える効果があります。
自律神経は、呼吸、内臓の働きや消化、排便、体温調整や発汗、血流など、自分の意志とは関係なくカラダの機能をコントロールする神経です。
そして、呼吸は唯一自分の意思で自律神経をコントロールできる行動です。
中でも、腹式呼吸には副交感神経の働きを優位にすることができます。
副交感神経が優位になることで、リラックスやストレスの緩和に効果があり、質の良い睡眠にもつながります。
そして、睡眠中は腹式呼吸になっています。
・適度な運動
自律神経を整える運動はジョギングや筋トレなどでも何でも良いですが、重要なポイントはしっかり運動に集中することです。
ダラダラ運動していても交感神経が刺激されず、運動後に副交感神経に切り替わらないからです。
運動する場合は自分をしっかり追い込んで、交感神経を働かせることです。
運動によって呼吸が辛くなると、自然に副交感神経も働く体が変わり、自律神経が整ってきます。
血流がよくなるのは副交感神経がきちんと働いている時なので、交感神経を先行させて副交感神経を時間差で刺激できるような体が冷えに効果的です。
・冷水浴
人の皮膚にはたくさんの血管と汗腺という汗が出る管が通っています。
この血管と汗腺は外気温が上がると開き、下がれば閉じます。
こうすることで、皮膚表面の温度を調節しています。
水風呂に入ると、その冷たさから血管と汗腺が一斉に閉じるので皮膚が締まったような感じがします。
そして、水風呂から上がると血管と汗腺は再び広がります。
この血管の収縮と開放をくりかえすことにより、血行が促進されて新陳代謝が活発になります。
つまり、皮膚に温度差の大きな刺激を与えることで、交感神経、副交感神経両方の刺激を与えることになり、自律神経の働きが整いやすくなります。
まとめ
冷え性は、生殖機能の低下が起こりやすく、不妊の要因の一つとなる可能性があります。
妊娠を希望する上で、生活の中に冷え性対策を取り入れることは大事だと考えられます。
普段の生活で冷え症を改善する方法をお伝えしてきましたが、どれも自宅でできることなので、取り入れられることから始めてみましょう。