水分代謝とは?
まず、代謝とは生命維持活動に必須なエネルギーを獲得することです。
そして、その中の水分代謝は、摂取した水分が体の中の老廃物を体外へと排出することを指します。
私たち人間のからだの60%は水でできています。
特に新生児は80%が水です。血液も90%は水、脳の80%も水でできています。
水はあらゆる生理活動の媒介となっています。
体の水分が足りていますか?
下の項目であてはまる数が多い人は、水分が不足して体の中が乾いている可能性があります。
・口や唇が乾いていることが多い
・体がだるく感じる
・肌がかさかさしている
・尿の回数は1日5回以内である
・脇の下が乾燥している
・便秘または下痢気味である
・指で爪の先を押したとき、赤みが戻るのに3秒以上かかる
・冷え性である
・朝は特に水分を摂らないまま、仕事や家事を始めたりする
・朝起きると、まぶたがむくんでいる
ほとんどの病気の真の原因は、水不足にある?
欧米諸国でベストセラーになったバトマンゲリジ博士(F. Batmanghelidj, M.D.)の著作 『あなたの身体は水を渇望している』の中で、水不足によって病気が引き起こされるといっています。
要約すると、
・身体の老化につれて、水はどんどん失われていくものであり、渇いた唇が身体の渇きを示す唯一の指標ではない。
・神経伝達物質であるヒスタミンの生産とその下位にある水代謝に関連した制御因子が過剰に活性化された時に、これらの物質は身体のさまざまな部位で、アレルギーや喘息、慢性的な痛みを引き起こしますが、これらの痛みは渇きを示す信号として捉えるべきである。
すなわち、これらの痛みは、身体の中の水不足を訴えている危険信号のひとつと見なすべきである。
・身体のどこかで何らかの痛みを感じた時、それは水不足が原因かもしれないと考えてみるべきである。
・身体の慢性的な痛みは、それが外傷や感染などによって簡単に説明がつかないものならば、痛みが発生している部位における慢性的な水不足を訴える信号―局所的な渇き―なのではないかとまず疑ってみるべきである。
感染性ではないにも関わらず再発するような痛み、あるいは慢性的な痛みは身体内の水不足によってもたらされたのではないかとまず考えてみるべきだ。
これらの慢性の痛みとは、胸やけ、リューマチ性関節炎の痛み、狭心痛(歩行や休息時に起こる心臓の痛み)、腰痛、間欠性歩行障害における痛み(歩行の際の足の痛み)、偏頭痛、二日酔いの頭痛、大腸炎の痛みとそれに関連した便秘など。
と書かれています。
参考文献:参考資料 バトマンゲリジ博士(F. Batmanghelidj, M.D.)著書『あなたの身体は水を渇望している』
どのくらい水を飲めばいいのか?
私たちは毎日の食事の中で、水分を摂り入れています。
一方、体内からは尿と便(平均1300mL)、皮膚からの蒸発(平均600mL)、呼吸(平均400mL)などで、知らず知らずのうちに一日に約2.3L以上の水を排出しています。
世界保健機関(WHO)は、平均的な条件において、座りがちな男性で1日約2.9リットル、女性は1日2.2リットルを摂取する必要があるとしています。
温度が高く、よりアクティブに動く成人では、男女とも、4.5リットル以上の水が必要になるといわれています。
目安として、体液バランスを測る便利な方法は、尿の色や量を観察することです。
尿は、大量に作られると、濃度が薄く、淡い色の傾向にあります。
一方で、少量しか作られない場合は、より濃縮し、暗い色になる傾向があります。
毎日薄黄色の尿を約1〜2リットル排出する場合は、おそらく十分な水を飲んでいるということです。
尿が濃い黄色で、1日のトイレに行く回数が4回以下である場合は、おそらく十分な水を飲んでいないといわれています。
ちなみに、水分を補給したい、そう思ったときの飲料にお茶は適しません。
水分補給だから水分ならば何を飲んでもいいということはありません。
カフェインを含んでいるお茶やお茶系の飲料は避けてください。
カフェインを含むコーヒー、そしてビールなどのアルコールにも同じことが言えます。
まとめ
普段から水をたくさん飲むことによって、不妊やたくさんの病気の発症をあらかじめ予防することができるかもしれません。
水分代謝を良くし、妊娠しやすい身体づくりに活かしましょう!