妊活に必要な栄養素であるビタミンA

ビタミンAとは?

 

ビタミンAは、油脂に溶ける脂溶性ビタミンのひとつで、レチノールと、体内でレチノールに変わるプロビタミンA(α-カロテン、β-カロテン、クリプトキサンチンなど)をまとめた呼び名です。

 

レチノールは、「光・酸素・熱・酸」によって壊れやすい性質があります。

 

β-カロテンは「光・酸素」に弱く、「熱・酸」には比較的強い性質があります。

 

レチノールは、肉や魚などの動物性食品に多く、プロビタミンAは緑黄色野菜や果物などの植物性食品に多く含まれます。

 

β-カロテンは、体にビタミンAが不足している時のみ、体内でビタミンAに変換され、残った分は排出する働きがあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なぜビタミンAが必要なのか?

 

ビタミンAには皮膚や粘膜を健全に保つ働きがあり、この働きによって子宮内の粘膜も作られています。

 

受精卵が子宮内に着床するためには、ふかふかのベッドのような子宮内であることが理想的です。

 

その子宮内膜を作る役割をもつのがビタミンAです。

 

また、粘膜が健全であれば、体をウイルスや細菌から守ってくれるので、風邪や病気を予防する効果もあります。

 

そのため、妊活中はもちろん、風邪薬を飲めない妊娠中にも積極的に摂取しておきたい栄養素であると言えるでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妊娠中の過剰摂取とは?

 

妊娠初期に過剰摂取が続くと胎児に奇形のリスクが高まると言われています。

 

具体的な数値としては成人女性の場合1日の摂取量の上限が2,550㎍~3,000㎍と言われており、7,800㎍以上とり続けると奇形児のリスクが高まるという報告があります。

 

レチノールを多く含む食材で、妊婦さんが控えたほうが良いものの中で良く知られるのがレバー・うなぎです。

 

また、注意したいのは、妊娠初期における毎日のレチノール過剰摂取です。

 

妊娠中は二人分の栄養が必要であると共に、母親が口にするものは胎児の成長に著しく影響を及ぼしますので、妊娠中のビタミンAのサプリメント摂取は控えた方が良いと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビタミンAが不足すると?

 

妊娠中のビタミンAの過剰摂取は注意が必要ですが、そのことばかり気にして、ビタミンAの不足になると問題があります。

 

 

 

・婦人科のトラブルがある(子宮内膜症・子宮筋腫)

 

・肌が乾燥する

 

・眼が乾燥する(ドライアイ)

 

・風邪を引きやすい

 

・暗い所で視力が低下する(夜盲症)

 

・ニキビや吹き出物ができやすい 

 

・鼻の中が乾燥する

 

・イボやウオノメができやすい 

 

・早産、流産

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビタミンAを多く含む食品とは?

 

レチノールを多く含む食品(100g当たりのビタミン量:IU)

 

鶏レバー   47,000

モロヘイヤ    5,600

ウナギ(蒲焼き) 5,000

ニンジン    4,100

春菊      1,900

鶏卵(卵黄)  1,800

小松菜      1,800

ニ ラ      1,800

ほうれん草    1,700

サニーレタス  1,100

 

 

 

「β-カロテン」を多く含む食品(100g当たりのビタミン量:IU)

 

モロヘイヤ   10,000

パセリ      7,500

ニンジン    7,300

ほうれん草    5,200

春菊      3,400

小松菜      3,300

ニ ラ      3,300

サニーレタス  2,000

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まとめ

 

ルチノールとβ-カロテンを上手に、バランスよく摂取することが大切になります。

 

ルチノールを含む食品を避けると、ビタミンA不足になってしまいます。

 

そのため、ルチノールの多い食品をチェックしておき、それらは食べ過ぎないようにすれば問題ありません。

 

β-カロテンを多く含んだ赤身のある緑黄野菜をしっかり意識的に摂りましょう。

 

β-カロテンならば、体にビタミンAが不足している時のみ、体内でビタミンAに変換され、残った分は排出するので大丈夫です。

 

バランス良くビタミンAを摂取することができるはずですので、妊娠しやすい身体作りに活かしてください!