どんな時にカウンセリングを受けるのか?
不妊カップルは治療をする・しないに関わらず、その悩みや不安は尽きません。
結婚すれば子どもができて当然と思われている家族や友達の方などにまだまだ多く、なかなか理解されないということもあり、不妊の話を言えないということが一番辛いことだと思います。
そして、わからないことがたくさんあると、不安は強くなります。
そんな時に、不妊カウンセリングを受けると、背負った荷物を降ろすように気持ちが楽になると思います。
お悩みの例として、
・妊娠の仕組みを知りたい。
・治療のステップアップについて相談したい。
・体外受精について不安が強い。
・不妊によって、パートナーや親との関係がうまくいかない。
・セックスの問題がある。
・仕事との両立が難しい。(職場で言えない)
・経済的な問題がある。
・不妊治療費の助成金の仕組みが知りたい。
・治療をやる・やめるの決心がつかない。
などが多いと思います。
不妊治療の相談方法の種類とは?
不妊治療に関するカウンセリングの受け先には、国営の不妊専門相談センターと医療機関(病院やクリニックなど)の主に2つがあります。
・不妊専門相談センター
厚生労働省が各都道府県、指定都市、中核市に設置を進めているのが「不妊治療相談センター」です。
産婦人科の医師や助産師、カウンセラーなどの専門家が不妊治療に関する質問や疑問、心理的な悩みに対し、情報提供を行うものです。
全国に約60センターあり、無料で相談することができます。(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000181591.html)
電話相談が多いようですが、メールを受け付けているところもあるようです。
相談以外にも、不妊治療に悩み方が集まった交流会や専門家による講演会・セミナーなどを実施しているところもあります。
・病院・クリニック
婦人科や不妊治療を専門とする病院やクリニックでカウンセリングを受けることも可能です。
30代後半の場合は、すぐに治療に入れるよう、不妊専門の病院を受診しておく方が良いと思います。
カウンセリングは、医師や不妊症看護認定看護師、不妊カウンセラー、体外受精コーディネーター、培養士などが行います。
不妊症看護認定看護師
不妊症看護認定看護師とは、日本看護協会の定めた不妊症看護に関する教育を修め、認定審査に合格した看護師です。
不妊治療後に妊娠された方の妊娠・分娩・育児の相談、治療を終結された方への治療後の選択肢の情報提供と今後のライフステージにおける健康指導など看護の提供を行っていきます。
不妊カウンセラー
日本不妊カウンセリング学会の講習や学術集会に参加し、試験に合格した不妊専門のカウンセラーです。
不妊に悩む方に適切な医療情報の提供やアドバイスを行い、相談者が納得した意思解決ができるようにサポートします。
体外受精コーディネーター
日本不妊カウンセリング学会の講習や学術集会に参加し、試験に合格した体外受精を専門とするコーディネーターです。
不妊治療において、高度生殖医療と言われる体外受精や顕微授精などを受けられる方に対して、高度生殖医療に関する適切な情報提供活動を行い、本人が最適な不妊治療を選択できるようにカウンセリングを行います。
培養士
体外受精を行う際に欠かせない、精子と卵子を扱うスペシャリストです。
患者の受精卵を毎日育てています。
保管している精子と卵子について最も詳しい人です。
まとめ
不妊に携わっている身として、不妊治療中の患者さんは、治療期間の長短や治療内容にかかわらず、様々な思いや葛藤をもって通院されていることを痛感しています。
そのような患者さんのストレスや悩みが、カウンセリングによって少しでも和らぐことができればと思います。
一人で悩まず、まずは相談することから始めてほしいです。