不妊と早期閉経(早発卵巣不全)

早期閉経とは?

早期閉経(早発卵巣不全:卵巣にはまだ卵胞が残っている状態のもの)は40歳未満で原始卵胞が急激に減少し、無月経となる疾患です。

不妊症の中でも患者数は多く、発症率は女性100人に1人といわれています。

早発卵巣不全では40歳未満で月経がなくなりますが、わずかに卵子が残っている場合があり、妊娠可能なこともあります。

診断基準は、

1.40歳未満

2.4~6カ月間の無月経

3.血液検査で卵巣刺激ホルモン高値かつ卵胞ホルモン低値


となっています。




早期閉経の原因とは?

■ ターナー症候群などの染色体異常(ターナー症候群:女性では通常性染色体としてX染色体が2つありますが、そのうちの1つが生まれつき欠落している状態)

■ 自己免疫機能の異常(甲状腺機能低下症、副甲状腺機能低下症、膠原病)

■ 代謝異常(糖尿病)

■ 白血病などのがんに対して抗がん剤による化学療法、卵巣に対する手術や放射線治療

■おたふくかぜの合併症である卵巣炎の発症







早期閉経の兆候とは?

■月経不順や無月経

・月経の周期が短くなったり長くなったりと不規則になる。・月経が1年のうちに数回しかない。

・2~3か月、月経がない、もしくは無いことがあった。


■月経の変化

・月経の出血量が少量になる。

・月経の出血は少ないが長期間続く。

・月経がきても出血量が少なく、すぐに終わる。


■更年期症状(更年期症状が出るのは症状が悪化した状態になってからなので、早期閉経の初期段階では更年期症状がみられないことがあります)

・顔がほてったりのぼせる。

・怒りやすくなったり、気分が沈んだりする。

・疲れやすい。

・眠れない。







早発閉経に対する卵胞活性化療法(IVA)とは?

早発閉経の患者さんであっても、卵巣の中には未熟な卵胞である原始卵胞が残っていることがあります。

この休眠状態にある原始卵胞を特殊な薬を用いて刺激し、成熟させて体外受精を行い、患者さんの体内に戻す治療法を「卵胞活性化療法」といいます。

治療はまず、腹腔鏡を使って一方の卵巣を取り出し、どの程度の卵胞が残っているかを調べます。

卵胞が残っていることが確認できたら、48時間の体外培養を行い、卵胞を目覚めさせます。

その後、再び腹腔鏡で卵を卵管近くに戻す。

卵胞が発育したことが確認できたら採卵、体外受精胚移植を経て妊娠が可能となります。

卵胞活性化療法は卵子を作り出す治療法でないため、卵胞が残っていない場合には効果がありません。






まとめ

早発閉経後3~4年までは卵胞が残っている確率が高いといわれています。

そのため、早期診断・早期治療が重要になってきます。

早発閉経の初期症状として、月経不順があらわれることが多いので、3ヶ月以上月経が来ない場合には、一度受診されることをおすすめいたします。

 

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